介護会社でのインナーブランディング 社員全員参加による理念浸透と事業戦略立案
解決したい課題:環境変化に対応が必要だが出来そうもない
- 介護に関する国の法律が変わる予定。変化が必要だった。
- 職員は自分の担当業務しか関心がない。
- 変化を創る人材不足
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o主力のデイケアに対する介護保険の利用が厳しくなる。
o何もしないと売り上げが減少し、雇用の維持が難しくなる。
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o業務をこなして給与をもらっているという感じだった。
o言われたことはやるが、それ以外は自分で工夫しようとしていない。
o一通りのサービス提供で終わってしまっている。
o利用者さんも、「こんなもんだ」と思ってくれている様子。特に文句はないが、飛び切り満足してくれているというわけではない。
o戦略など未来への施策を考える役職者は限られていた。
o主体的に施設を良くしようとしたり、充実したサービスを考えたりする人は限られていた。
なりたい姿:理念浸透し主体的に活動する組織にしたい
- 雇用を守る。現状のサービスは職員数を増やさず、サービスを向上する。
- 理念に基づき一人ひとりが主体的に行動して、自ら誇れる介護施設を創れるようになりたい
理念:『職員の笑顔と思いやりで利用者の充実したシルバーライフを実現する』
ワークショップ型コンサルティングの実施内容:理念浸透と戦略立案を実現
- 管理職及びその候補が対象
- ワークショップを9か月にわたり計8回実施
- 社長と運営担当者にコンサルティングを毎月実施。
- ドラッカー理論・ブルーオーシャン理論などの戦略的な視点からの学びを、ファシリテーションで対話。それぞれの理論を各施設や部門に当てはめて学習した。
- 以下のテーマで数回に分けて管理職が対話し、理念の浸透を図りつつ、組織全体の戦略や行動を決めた。
- その一例が右のコラージュ。
- 各部門でも職員と対話の場をつくった。
- 全員を巻き込み、共有し、全員一丸となって戦略実現に向けて行動をした。
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o「理念は私たちの日々の仕事において、どのような意味や意義があるか?」
o「理念に基づき今後の介護事業を考えると、どのような戦略が必要か?」
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o自分たちの戦略をコラージュで表現した。
おきた変化
- 変化の激しい環境下で、先が見えないことが多く、一人ひとりが主体的に行動しないと、変化に遅れるという認識を共有できた。
- また、自分たちがこの介護施設をつくる、という考え方を社員がするようになった。
- 提案された内容を、資金との関連も考え、優先順位をつけて実行し始めた。
- 人間としての尊厳をもって、利用者を大事にする行動が増えた。
- 社員間の思いやり、感謝、協力が増えた。
具体的な成果事例
- 人材が育成された。
- ポジティブな職場環境をつくる努力が始まった
- リーダーシップをとる人が増えた。
- 主体的な活動で小さな革新があちこちで生まれた
- 新たな事業戦略が決められ、実行に移された。
- 利用者の満足度向上施策が始まった
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o日々の活動の中で、主体的に行動する人が増えた。
o職員間で活発に意見が交換され、戦略実現に向けて、新たなアイデアが生みだされた。
o施設長に提案する数が増え、より良い職場環境ができるようになった。
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oお互いがいいところを認め合うようになった
o笑顔が増え、感謝の言葉を掛け合うようになった
oお互いが声を掛けあい、関心を持つようになった
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oリーダーシップの効果が再認識され、社員が自信を持って行動をはじめた。
o非公式なリーダーシップが組織内の共通の認識になった。
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o新たなアイデアが生まれ、実行された。
oその際にそれぞれのテーマごとにリーダーが生まれ、主体的に戦略の実行と振り返りによる改善と向上が生まれた。
o訪問介護への事業シフト、宿泊施設付き事業への参入、認知症など特殊な対応施設など、新たな戦略が決まり、新たな投資も決まり、順次実行に移された。
o利用者さんの声を聴き、個別ニーズに基づいた「思いやりサービス」を提供し始めた。利用者の「笑顔」が増え、満足度が上がった。