認定ファシリテーター活用事例:宮崎宏興さん

一番良かったと思うのは、自分の日々やっていたファシリテーションを「形として明確に理解」しながら実践できるようになったことです
宮崎宏興さん
Hirooki Miyazaki
NPO法人いねいぶる 理事長
こんな場で使っています
- 障害や病気を持つ方々の社会生活支援
- 小中学生への学校生活サポート
- 子ども食堂やシニアの居場所づくり
- 地域の町おこし活動
世代や立場を超えて、同じ地域で暮らす人たちが楽しく暮らしていけるように、地域活動を幅広く行っています。
NPO・地域活動での多様な人の意見を引き出す
医療や福祉の現場では1対1の支援が中心ですが、その先には地域や社会全体があります。年齢、障害の有無、働き方など、多様な背景を持つ人が関わる場では、意見が偏りがちですが、フィンランド式ファシリテーションを使うことで、誰も取り残さず、全員の考えを引き出すことができます。
日常の活動の中でも活用
準備されたワークショップだけでなく、公民館でのお茶や雑談の時間など、日常の場面でも「紙と鉛筆があれば対話は始められる」というシンプルさが強みです。ちょっとした場面でも対話の質が上がり、参加者同士の理解や信頼感が深まりまっています。
社会的課題解決につながる対話
NPO活動では、地域や社会に関わる課題解決が目的となることが多いですが、ファシリテーションを通じて多様な意見を可視化・共有することで、合意形成や新しいアイデアの創出につながります。参加者全員が主体的に関わることで、チームの協働意識も自然に高まっていっています。
フィンランド式ファシリテーション®を学んだきっかけ
リハビリの仕事は、本人の意思で動いたり参加したりすることに意味があります。
だからこそ、本人が望むことをどう実現に近づけるかが成果につながる。そのために、ファシリテーションやコーチングのスタイルで支援することが有効だと感じ、学ぶことにしました。また、ワークショップデザイナーとして型は学んだものの、実際のファシリテーションは我流でした。
医療や地域の現場では、これまでの経験ややり方だけでは乗り越えられない課題が多くあります。だからこそ、体系的に学んで型を身につけることが大切だと思い、フィンランド式ファシリテーションを学ぶことにしました。
実際の活用シーンと変化
医療・福祉の現場
違う立場や背景を持つ人同士が関わることで、自分を知ったり回復していくきっかけが生まれる。その場を設計する力として、ファシリテーションは欠かせない存在になっています。
地域活動や行政会議
自治体の会議は利害や部門が違う人たちが集まるので、沈没しがちです。しかしフィンランド式を取り入れることで、できるできないの押し付け合いにならず、思考が深まる会議へと変わりました。
即興的な場づくり
準備をして臨むワークショップも大事ですが、紙と鉛筆と壁があれば、どこでも始められるのがフィンランド式の魅力です。
雑談の中から自然に深い対話が生まれるのを支えることができるのは大きな価値です。
学びの定着
繰り返し実践するうちに、参加者自身が自然にME-WE-USの流れを進められるようになってきました。紙さえあれば自動的にそのステップで対話が始まり、誰もが主体的に学び合える場が作られています。
これからフィンランド式ファシリテーション®を学ぶ方へメッセージ
私はフィンランド式ファシリテーションを学んで、一番良かったと思うのは、自分の日々やっていたファシリテーションを「形として明確に理解」しながら実践できるようになったことです。
なんとなくやっていたステップを、計画的に、意図を持って進められるようになり、準備する道具や紙の使い方も、ステップごとに工夫できるようになりました。
その結果、ワークショップ全体の設計や流れをより深く考えられるようになったと感じています。だからこそ、少しでも興味がある方は絶対に学んだ方がいいです。
全くやったことがない人には新鮮な発見があり、既に実践している人にも「言語化」と「整理」ができるので、必ず役立つと思います。
インタビュー動画紹介
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