認定ファシリテーター活用事例:波多野誠さん

シンプルだけどパワフル—合意形成を前に進める力
波多野誠さん
Makoto Hatano
独立行政法人国際協力機構(JICA) 筑波センター
プロフィール
農業・農村開発を専門とし、国内外の自治体・企業・大学・市民・NPO/NGOと協働して国際協力プロジェクトや地域活性化を推進。公的機関の枠組みの中で、多様な関係者との合意形成や意思調整を担う。
経歴や活動エリア
- 国際協力業務に従事、途上国の農村開発プロジェクト経験あり
- 国内では茨城県・栃木県を中心に地域活性化や地方創生プロジェクトに参画
- 活動対象は自治体、企業、大学、市民、NPO/NGOなど多岐にわたる
こんな場で使っています
- 組織の年間目標策定ワークショップ
- 大学生・高校生向けの国際協力・SDGs関連講義
- 部署横断プロジェクトや多様な関係者との会議
- 組織内ワークショップ
年1回の目標設定ワークショップでは、職員、派遣スタッフ、管理職など、さまざまな立場の意見を引き出す場を設計しています。
まず個人で考え、その後小グループで意見を深め、最後に全体で共有するステップを踏むことで、誰もが発言できる環境を作っています。このプロセスにより、意見の違いがあっても前向きに議論をまとめることができています。
組織・チームの合意形成
JICA筑波センターでの年間目標設定や組織ワークショップで活用。職員、派遣職員、管理職など多様な立場や専門性を持つメンバーが参加する場でも、フィンランド式のCSAモデルやME→WE→USのステップを使うことで、誰もが意見を出しやすく、納得感の高い合意形成が実現しています。従来の会議では表面化しにくい背景や理由も引き出され、建設的な議論が進むようになりました。
教育・研修の場
SDGsや国際協力に関する講義では、一方的な説明だけでなく、学生が主体的に考える時間を設けています。
学生には講義後に「今日学んだことや気づいたこと、質問したいこと」を考えてもらい、小グループで共有して議論を深めます。
その結果、オンラインやハイブリッドの環境でも、学生同士が活発に質問や意見を交換する場が生まれています。
地域・国際協力プロジェクト
途上国での農村開発プロジェクトや、日本国内での地域協働の場でも活用しています。
価値観や判断基準が異なる中でも、まず相手の意見の背景や理由を丁寧に聞くことで、納得感のある合意形成が可能です。
お互いの意見を否定せず、感謝の気持ちで受け止めながら進めることで、前向きな意思決定ができます。
これからフィンランド式ファシリテーション®を学ぶ方へメッセージ
フィンランド式ファシリテーションは、会議やワークショップだけでなく、日々のミーティングや部署横断プロジェクトにも応用できる非常に実践的なアプローチです。多様な意見を引き出し、納得感のある意思決定を進めたい方にこそ、ぜひ学んで活用してほしいです。
インタビュー動画紹介
波多野さんへのインタビュー動画を2つご紹介します。
①フィンランド式ファシリテーションとの出会いと活用事例
②今後どんな場面でフィンランド式ファシリテーションを活かしたいですか?
一緒に、組織の中に眠る力を見つけ、未来を描く一歩を踏み出してみませんか?
私たちは、その伴走者として、丁寧にサポートいたします。